物理法則の重要な概念に質量
というものがあります。
目新しい話ではありませんが
確認しておきます。
質量は簡単に言えば物質の重さの事です。
もう少し丁寧に説明するとその作用は
抵抗と万有引力
に分けられます。
このうち
抵抗とは物の動き難さの事です。
重い物と軽い物を同じ力で押すと
重い物は軽い物に比べて速度が出ません。
それを抵抗(質量)に違いがあるからだと考えます。
ところで重い物と言うのは物質が沢山集まった状態
だったりします。
じゃぁ質量とは物質の量とイコールなのかと言うと
ある程度はそう言う考え方が出来ます。
例えば鉄と水なら同じ体積でも鉄の方が重いですが
そうした重い物質とは重さの元となる粒子が
沢山集まっている(密度が高い)状態なのだと
言えます。
ただし素粒子の様な細かいスケール
における質量を考える場合は
粒子をそれ以上細かく分解できないので
「物質(粒子)の数や量が多いから重い」と言うより
「物質(粒子)の性質として重い」という表現の方が
あてはめ易くなってきます。
ところで
質量には力に対する抵抗があると述べましたが
抵抗が発生するのは新たに加えられる力に対してであり
既に加えられた力に対してではありません。
この事は
質量が大きい程、慣性を維持する能力が高い
という事を意味しています。
これをイメージするには
物体同士が乱雑に飛び交う様な
状況を想像すると良いでしょう。
その様な状況では質量が大きい程
衝突されても抵抗によって
その影響を抑えられるため
同じ動きを続けていられる可能性が高い
事になります。
次は質量が持つ万有引力(重力)を確認します。
物体には質量に比例して他の物体を引く力が
存在すると考えられており、これを万有引力と言います。
物体同士を結びつける力には他に
核力や電磁気力がありますが、それらに比べて
万有引力はとても弱く
地球や月や大気などの巨大な構造はさておき
日常スケールの物体同士が引かれ合う様子は
特殊な実験なしには観察できません。
しかし万有引力は質量を持つ全ての物質同士に働くため
物質は引くだけじゃなく同時に色んな物質に
引っ張られている事になります。
電磁気力や核力が主に物質内部や
その近辺に現れるのに対し
万有引力はプラス、マイナスなどの電荷に関わらず
質量さえあれば全部引っ張るみたいな感じなので
弱い力と言えど宇宙規模の構造を作る事に
貢献しているのだと思われます。
大雑把に言うと万有引力は
世界全体の形のパターンを安定させる役割を
果たしていると考えても良いかも知れません。
例えば天体同士は重力と慣性のバランスとして
公転パターンを生み出していると言われますし
一つの天体に目を向けた場合も
重力がなければ何かの拍子で巻き上がった
物質が地表へ戻る保障がないので
世界はもっと混沌としたものになるでしょう。
また細かいスケールで見た場合は
質量が持つ抵抗としての性質が
電磁気力や核力と関係し、
ミクロの世界のあり方を大きく規定しています。
質量をもつ物質と言えば大体
陽子と中性子と電子でできており
これらは電磁気力や核力の源なのだから
質量は万有引力よりも相当に大きな
力を秘めている、全ての力の中心的な
存在だと考える事も出来るでしょう。
従って 自動選択を考える時は
前回の慣性の法則と似た事が言えます。
つまり
質量の大きい場所というのは
慣性の法則が守られる割合が高い場所
慣性系の維持に貢献している場所
形のパターンの中心になっている場所
形のパターンを規定する能力が高い場所
等の事なので
そういう場所を変えてしまっては
世界が崩壊する可能性が増すので
質量の大きい場所は益々
質量が大きくて
同じパターンを続ける確率の高い場所
であり続けるのだと思われます。
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2018年12月27日木曜日
慣性の法則
目新しい内容ではありませんが
今回は物理の基本とも言える
慣性の法則を確認します。
物体は何らかの作用が加わらない限りは
現在の位置、向き、速度などの移動状態を
未来においても持続させます。
例えば地上で何か投げても
空気や地面との摩擦によってやがて止まりますが
仮に何の作用も発生しない空間を用意できれば
その中の物体は永遠に同じ方向に同じ速度で
移動を続けると考えられます。
また、今静止している物体は
次の瞬間も恐らく静止しているでしょうが
これも慣性の法則によるものだと言えます。
慣性の法則は未来を予測可能にする
最も単純な法則だと言えるでしょう。
なぜ我々の世界に慣性の法則が存在するのかと言うと、
むしろ色々な力に取り囲まれた世界において
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