2018年1月31日水曜日

記憶継承による不老不死

今回は余談です。

以前、記憶さえ継承できれば知覚者は
転送されようがコピーされようが
自分こそが自分だ
と感じるはずだ…みたいな話をしました。
多量選択

これって
不老不死のシステムに応用できると思いませんか?

例えば技術が発達し、
コンピューター上に脳や体をシミュレーション
できるようになったとします。
しかも人の記憶をそこに転送し、
コンピューターの世界において
自分を再現できるようになったらどうでしょう。

普通に考えたらそれは自分とは違う何かであり
自分の寿命が変わる分けではありません。

しかし記憶を転送されたコンピューターの中の自分は
「おお、さっきまでリアルにいたのに
コンピューターの中に入れたぜ!」
と思うはずです。

そこで次の様な手順を踏むとどうでしょうか?

まず記憶を転送する体験者に麻酔をかけておきます。
そして転送後はうまく転送できた事を科学的にチェックした後、
転送先の自分やその人を良く知る人達に確認をしてもらいます。

最終的には転送先の自分が
「よし、現実の自分にはもう戻らなくて良いから
現実の体は廃棄しても良いぜ!」
って言えたなら
コンピュータの中に自分を転送する事に成功した
と言えなくもない気がします。

そんな感じで不老不死のシステムが作れる気がします。

クローン人間に記憶を移植できるようになった場合
同じ事が言えるでしょう。



しかしまぁ
結局、元の人は死ぬのですから
元の人を軸として考えるなら
似た意志を持つ人に後を託す
事とかと状況は似ている気もしますね。


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2018年1月17日水曜日

多量選択

記憶さえ構成できるなら
知覚者が実際に記憶通りの体験をしているかどうか
とは無関係に知覚パターンが成立する場合があります。


例えば原理は不明だけれども
中に入れた媒体を
丸ごと別の場所にコピーできる
マシーンがあったとします。


もう少し具体的に言うと上の図の様な装置があるとします。
Aの中は空であり、Bの中はあらゆる媒体を再現できる様に
豊富な資材が入っているとします。

そして今、装置Aの中に知覚者が入って扉を閉めると装置が作動し、
Bの中に入れておいた資材を用いて
知覚者のコピーが生成されたとします。

ここで誕生した知覚者はコピーされただけなので
記憶通りの人生を送ってきたかと言うと
必ずしもそうとは言えないかも知れませんが、
Aに入った時の記憶を持っているので
自分こそがオリジナルの知覚者である感じるでしょう。


ところでこの装置で
AからBへのコピーを行った後
Aの中身を崩壊させれば
結果としてこの装置はコピー装置ではなく
転送装置だと見なす事も出来ます。
まぁ実際に知覚者の転送装置として使うと
ドン引きされるかも知れないシステムですが…


さて、本題に入ります。
以前、知覚者がどの様な未来を迎えるかは常々
自動選択によってふるいにかけられている…
みたいな話をしましたが

自動選択の分岐は
同じ様な状況になる知覚パターンが
多ければ多いほど選択され易い
と言えます。

これを多量選択の原理、または単に多量選択と呼ぶ事にします。

例えば次の装置では


Cに知覚者を入れて扉を閉めると
その知覚者が消滅し、
同時にAには1人、Bには2人
コピーが生成されるとします。
つまりこの装置では1つの媒体を3つに増やせる訳です。

この時あなたがCに入るとすれば
多量選択の原理により
Bから出てくる可能性が高いと言えます。

Aから出る確率が3分の1
Bから出る確率が3分の2
です。

勿論これは客観的に言うなら
AとBの中のどれがあなたでどれがあなたでない
とは言えず、全て元は同じ知覚者です。

しかしながら結果を見ると
「私はCに入りBから出てきた」
と考える知覚者は
「私はCに入りAから出てきた」
と考える知覚者の2倍になる分けです。


多量選択のまとめ

知覚者が自動選択によって
どの様な分岐を選ぶかは
未来に同じ状況(記憶を継承できる状態)
が多く用意されている程多くなる。
これを多量選択の原理と呼ぶ。


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2018年1月4日木曜日

規格と変異

形のパターンに関する取り決めを

規格

と呼ぶ事にします。


例えばこの直線
__________


この長さ


分割すると

ーーーーーーーーーー
こんな感じの破線になります。

今のは
「特定の距離ごとに直線を分割する」
みたいな規格だったと言えます。


ところで
ライフゲームと言うシミュレーションをご存知ですか?


乱暴に説明するとコンピュータープログラムによって
自動的に展開させるボードゲームみたいなものです。

もっと知りたい方は
検索してみると良いかも知れません。
グーグル検索「ライフゲーム」
Wikipedia「ライフゲーム」


時空にはどんな形のパターンも存在しているので
その中にはライフゲームの規格で成立する様な
形のパターンも存在していると言えます。

同じ様に物理現象も
時空に物理法則という規格を適用した時に
現れるパターンだと考える事が出来ます。


こうして見ると世界だとか物理現象は言わば
時空の眺め方の問題に過ぎないのかも知れません。

「そういう規格(物理法則)で時空を眺めると世界が現れるし
そういう規格で眺めなければ世界は現れない」
と言った風に、根源的に言えば単純極まりない話
なのかも知れません。



さてここで変異と言う言葉の意味を広げたいと思います。

以前、物理法則が守られない事を変異と定義しました。
ここからは変異とは
「ある一つ、または複数の規格に従う、
あるいは従うと思われていた形のパターンが
その規格の一部、または全部を破る事」
を変異と呼ぶ事にします。


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