2018年2月26日月曜日

別世界への移行

前のページで空間的・時間的・規格的、及び派生として
多様な世界が存在し得る事を述べましたが
これら世界の多様さは互いにそれぞれの多様さを妨げません。
例えば 規格が違う世界が空間的時間的にもずれて
なおかつ派生を生みながら存在している事になります。
従ってとてつもない数の別世界のバリエーションが考えられます。

そしてこれら別世界は同時に存在が可能です。
時空にはあらゆる形のパターンが含まれているからです。

しかし複数の世界が同時に存在しているなら
世界同士がごちゃごちゃになる心配はないのでしょうか?

例えば一つの世界における一つの知覚者が
自動選択の際に別の世界へ移行してしまう心配はないのでしょうか?

結論から言えば
移行はするけれど気にする必要はない
という感じです。


まず、なぜ別世界へ移行する事があるのかと言うと
記憶さえ引き継げるならどんなパターン であれ
知覚者にとって自動選択の候補になる
からです。


コピー装置や転送装置の例を思い出しながら上の図を見てください。
これはCに入った知覚者が何も起こらないAの世界、または
全てが小さくなったBの世界に転送される装置だとします。

この装置によって知覚者が全てが小さくなった世界に
転送されてもその事に気が付かないはずです。

同様の理由で我々は小さい世界に移行している可能性があります。

また空間別世界だけではなく時間別世界へも移行可能です。
例えば 先ほどの転送装置で B から出てくる場合は
装置の都合上、その転送には時間が掛かるとします。
そうした場合でも 記憶が繋がる以上は
自動選択として成立します。

つまり別世界への移行は 知覚者にとって
自動選択の一種 に過ぎません。
従って多量選択の原理が適用されます。
つまり元の世界が一つなのに対して別世界は無数にあるので
知覚者は普段から別世界へ移行しまくっている事になります。

しかしこういった別世界へ移行したところで
知覚者はそれに気が付かないのだし
別世界における選択肢も同じだけ用意されているので
我々が自動選択について考察する場合も
大抵の場合は別世界の存在を気にする必要はないでしょう。


例えば道が2つに分かれていてどちらに行くか
迷っている知覚者が突然 全てが縮小された世界へ
移行したとしても知覚者はそれに気が付かず
相変わらずどちらの道へ行くかを選べば良いだけです。


なお、規格別世界への移行は
規格が違うため不可能なはずです。

記憶の再生形式だとか
知覚パターンを運行するための規格が違うため、
自動選択として選ぼうにも
世界を接合できずに崩壊するはずです。

仮にそれが可能に思えるなら
そういう規格の変形に対応するところまで含めて
規格の一種であり、一つの世界だと考えるべきでしょう。



まとめ

別世界について色々と述べましたが
基本的に我々は別世界の存在を
気にする必要がありません。


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2018年2月19日月曜日

本世界と別世界

時空に無数に存在する形のパターンのうち
どこが世界を構成する形のパターンでどこが真空になるかは
知覚パターンとの兼ね合いで決まると言う事は、
知覚パターンとはいわば主観のパターンであり
客観性には欠ける存在だと言う事になります。

従って世界は解釈の問題だとも言える事になります。


例えば黒い背景の上に白いタイルを並べている絵かと思ったら


白い背景の上に黒いタイルを並べている場合もあるかも知れません。

世界が解釈の問題なら
我々が体験しているこの世界以外にも
他の世界が成立可能だという事になります。



我々は我々の世界だけを知っていれば不都合はないでしょう。
しかし我々以外の世界がどの様にあり得るのかを考えると
時空現象論の世界観がいくらか克明になると思ったので
一応書いておきます。


一つの基準となる世界を本世界と呼ぶ事にします。
また本世界から見て別の世界を別世界と呼ぶ事にします。

例えば我々の世界から見て別の世界は全て
我々にとっては別世界となります。
しかし別の世界からしてみれば
その世界こそ本世界であり、
我々の世界の方が別世界となります。


一口に別世界と言っても多様なタイプが考えられます。
ここでは別世界を
空間別世界時間別世界規格別世界、派生世界
の4種類に分けて説明します。


<空間別世界>

仮に世界全体が拡大(縮小)・平行移動・回転しても
中の知覚者がそれに気が付く術はありません。
拡大・移動・回転などを世界の全体に適用した場合、
内部の知覚者は比較材料がないためそれらが起こっている事を
把握出来ないからです。

例えば上の図の右側は左側の世界全てが縮小した図だとします。
時間あたりのあらゆる物体の移動距離(つまり速度)
なども縮小しているものとします。
その場合、内部の知覚者に元の世界との区別は付きません。

天体観測の結果からこの宇宙は拡大していると言われていますが
これは天体や物質と比べて真空の領域が増大している
という意味です。
天体や物質も含めた世界の全てが同じ倍率で拡大していたなら
その事に気が付く術はありません。

従って我々の世界と比べて徐々に縮小する世界や
徐々に拡大する世界、または初めから全体が一回り大きい世界など、
多様な空間別世界が成立可能です。


<時間別世界>

仮に世界の全ての動きが止まる事があったとしても
それに気が付く知覚者はいません。
なぜなら世界全体が止まっている間は
知覚者も止まるからです。

なので我々の世界とは別に時々止まる世界があるかも知れないし
実は我々の世界こそ時々止まる世界なのかも知れません。

また世界全体の時間の流れる速度が違う世界も成立可能です。

 

<規格別世界>

我々の世界は今まさに体験しているこの様な世界です。
物を放り投げればすぐに地球に向かって落ちます。
様々な物理法則が明らかになってもいます。

しかしライフゲームの様な独自の規格でも複雑なパターンが
構成できるように、この世界の物理法則以外の規格でも
生命や思考が発生する様な世界が生じるかも知れません。
そうした世界があるとすればそれが規格別世界です。

<派生世界>

自動選択における「変異と崩壊」の説明の時に
知覚パターンが成立する分岐は全て
世界として存続するので
分岐に従って世界が増えていくみたいな話をしました。


その様な世界、つまり
自動選択の際に生じるものの、
本世界には選ばれなかった分岐を
派生世界と呼ぶ事にします。


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