2018年4月1日日曜日

3次元以外の空間


今回は次元が多い空間とはどういう事なのかを
考察します。


我々は日常において3次元空間の考え方に慣れています。



3次元空間では例えば横軸(X)・縦軸(Y)・奥行(Z)の様な
3つの数字で位置を指定可能です。


しかし物理の研究においてはそれを超える次元を持つ空間を
想定する事があるらしいです。

ところで次元が沢山あるとはどういう事なのでしょうか?

簡単に言えば一つ次元が増えるごとに
何かの比や量・数字で表す事ができる様な
項目が一つ増えます。

例えば1次元あれば一つの数字が使えるので
直線上の位置を表す事が出来ます。



これが2次元になると2つ数字が使えるので
例えば横軸と縦軸で要素の位置を指定できます。
従って2次元の要素が沢山あれば絵が描けます。


3次元あればそれに加えて奥行きも表せるので
立体が表せます。


ただしその立体に色を含む事ができるかと言うと微妙です。
なぜなら色の識別は形と知覚パターンの相互作用だと言えるからです。
つまり時間の存在が必用になります。



4次元あれば3次元空間に加え
4つ目の数字で「いつ?」を指定できる様になるので
時間を表せます。
これにより「普段は存在しないけれど ある瞬間にだけ存在する形」
が表せます。
また形の動き、色、アニメーション等も表せます。

この様に3次元空間に時間の次元を加えた4次元を
4次元時空と呼ぶ事にします。


さて、ここまでは常識的な世界観だと言えますが
仮に世界が5次元で構成されているとしたら
どの様な事が言えるでしょうか?



これは例えばパラレルワールドが無数にある中で
どの世界を指定するか…みたいな表現が可能になります。

ここで言うパラレルワールドとは
この世界とは別に存在していて
独自の空間や時間の流れを持っている世界です。
そんなものが本当に存在するかは分かりませんが
ここでは思考の材料として少し考えてみましょう。
 
5次元あればなぜパラレルワールドが存在可能かと言うと
世界に次元を1つ増すごとに
それまでの世界をまるごと含んだ世界を
特定の方向へ無限に並べる事が出来る
からです。

どういう事かと言うと…
まず0次元から考えて行きましょう。
0次元を一つの点だけが存在する世界だと考える場合
上のルールに従えば
1次元は点を一つの方向に無限に増やせるので
直線が作れます。


2次元は直線(1次元)を特定の方向に無限に増やせるので
平行に並べて行けば平面が作れます。


そして平面(2次元)を無限に重ねれば
立体空間(3次元)が作れます。


ところが4次元目はどうかと言うと
空間上に重複なしに伸ばせる方向がもう
残っていません

しかし時間軸というのを一つの方向と考えると
空間を無限に連続させたものが時間である 
と考える事が出来ます。

つまり
3次元空間が瞬間の空間だと考えれば
それを無限に並べて行けば時間がスムーズに
流れる空間になると言える訳です。


それではこれにさらに次元を加えて
5次元の世界になるとどうなるのかと言うと
4次元時空の時点で既に一般的に
思い浮かべられる世界そのものだと言えるので、
5次元の世界は世界そのものが
言わば世界軸とでも言える軸に沿って
無限に並んでいる状況と例えられるかも知れません。

従って仮に5次元空間があれば
パラレルワールドが沢山ある状況
だと言えるのです。

 …とは言え世界を並べるって言うのは
これはもう意味が分からない、
理論的想像は出来ても具体的な空間的想像が出来ない
状況と言えるかも知れません。

別に私は5次元空間の存在を推す訳ではないし
本当にそんなものが成立可能なのか分かりません。
また仮に成立可能だとしたら、それは
一つの4次元時空を共有する別世界とどう違うのでしょうか?
一つの4次元時空の世界においても
空体パターンの重なりとして
いかようにも別世界を定義できるのです。


ただし世界を構成する次元を必ずしも
空間的な軸だと考える必用はありません。

次元と言うのは世界に存在する要素を
整理するための一つの方向性に過ぎない
考える事が出来ます。

そうすると物理現象を5次元以上によって
法則化する事も妥当性があると言える訳です。

つまり最初に次元の説明として
「一つ次元が増えるごとに
何かの比や量・数字で表す事ができる様な
項目が一つ増えます。」
と述べましたが、
この一つの項目が必ずしも
空間上の方角を表す必用はないのです。

では次元は時間や空間以外に
どのような概念が表せるのでしょうか?

それは高次元を必用とする個々の理論次第だと言えますが
一つはっきりしているのは
次元が増すごとに要素の自由度が増すという事です。

要素の自由度とは要素の存在のあり方の可能性だとか
要素の状態設定の幅の事です。

要素の自由度が増す事により
それまでの次元で同じだと思っていた要素や
近い存在だと思っていた要素同士の状況が
劇的に変化する事があります。

例えば2次元平面上で点という要素を考える時
下の図の様に近接していた2点が
 一つ次元を加えた3次元で考えると遠かったという事もあり得ます。


だからもし5次元目の空間が存在しているとしたら
同じ場所、同じ時間に存在している要素同士
にも関わらず何か知らんけど存在としては遠い…
みたいな事が起こり得る事になります。

要は次元が一つ増えるごとに
要素と要素の間に何かしらの新しい近似度や
評価基準がもたらされる訳です。



これにより…
普通、3次元空間における最も単純な要素と言えば
点、つまり位置ですが高次元の世界においては
位置は要素の一部の性質に過ぎない…
という考え方も可能になります。


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