「吸収・放出などの用語」において
吸収パターンにおける吸収とは何を指すのかと言うと
まず距離の縮小であると述べました。
図
そして距離の縮小があらゆる方向に対して起こると
空間が縮小するように見えることから
空間の縮小とか空間の吸収と言うような表現も
使っていく旨を述べました。
図
吸収パターンの話を進めるうえで
おおよそこの事が分かっていれば
問題ないのかもしれませんが
今回は
「厳密に考えると空間は減らない」
「距離が変化するだけ」
「つまり形同士が移動するだけ」
みたいな事を確認しておきます。
まず本当に空間を縮小させるには
どうすれば良いのかを考えてみます。
逆に空間を拡大する事例から見ると
「形が縮小すると空間が拡大する」で述べたように
空間を拡大させるには形を縮小すれば良いのでした。
では空間を縮小させるにはどうするかと言うと
形を拡大させればそのように見えます。
図
空間が全体的に縮小しても比較対象がないので
空間が縮小したという現象は誰からも観測されない事になりますが
形だけが拡大すれば空間は相対的に縮小した事になる訳です。
これが空間の実際の縮小に相当する現象だと言えます。
つまり吸収パターンを作るには前提として
拡大する空間が必要なのに
その操作を反転して空間を縮小させてもそれは
時間が巻き戻ってしまう様な事だと言えます。
これでは形同士が詰まってしまって
パターンが作れなくなってしまいます。
つまり吸収パターンは
空間が拡大するに従って
吸収体同士で集まるなどの継続的な移動をして
密度をコントロールするだけのパターンであり
空間自体の増減に介入する訳ではありません。
簡単な例で確認すると
2点間の距離が縮む場合
〇ーー→ーーー←ーー〇
ー〇ーー→ー←ーー〇ー
2点の中心へ距離が縮む分、反対側は拡大しているので
中心への距離が縮んだのと同じくらい
外側への距離が拡大している
と言える訳です。
このように、吸放体による空間の吸収・縮小とか
放出・拡大などの表現は
形同士の位置の変化に過ぎない
と言えます。