2018年8月20日月曜日

吸放量と距離2乗

今回は吸放パターンにおける距離的な作用
について考ます。

吸放量が周囲と比較して多い場所があれば
そこを中心として拡大や縮小が起こる道理ですが…



その際、原則として
吸放による周囲への影響は
距離の二乗に比例して小さくなります。

どういう事なのか?
なぜそうなるのかを
まず2次元の場合から考えてみましょう。



上の図の中心にある丸●
ここら一帯の中で一番吸収率の高い場所であり、
周りの丸〇はどれも同じ体積の空間
表しているとします。

この状況はビリヤードっぽいものに例えると
分かり易いかも知れません。
ただしビリヤードの台と違い、中心に
一度にボールが一個だけ通過できる穴を開け、
その周りに沢山のボールを配置し、
そして全てのボールを 
なるべく速くその穴へ落とそうとする
状況を想像してください。

そうするとまず
穴の近くにある1~6のどれかが
落ちる事になります。

それと同時に外側1~12のどれかが
内側に出来た空きへ移動します。

これは内側にあるボールにしてみれば
確率6分の1で移動できるのに
外側にあるボールは確率12分の1でしか
移動できない事を意味します。

簡単に言うなら
穴の近くのボールはガンガン吸われるのに
距離が遠い場所にあるボールは
ライバルが多すぎて
なかなか移動できない訳です。

半径に従ってライバルの数がどう増えるかの
計算方法は一般的に簡単であり、

円周に比例します。

ここでは円の面積を求める必要はなく、
同心円状にボールを何個配置できるか
分かれば良い訳です。


さて、今のは2次元の例でしたが
3次元で考える場合は

玉ねぎの様に内部に層がある球
を想像すると良いでしょう。

この場合
一つの層に何個のボールを配置できるか
その層の表面積に依存します。

表面積は距離(半径)の二乗に比例するので
3次元空間におけるボールのライバルも
距離の二乗に比例して増える事になります。

それゆえ原則として、つまり他に条件を
指定しない場合の吸放パターンは
吸放体からの距離の二乗に比例して
吸放率の影響が減衰すると考える事が出来ます。

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