形象
大雑把に言って形の事を形象と呼ぶ事にする。厳密な形象の定義は単数、または複数の点・線・面・立体領域のいずれか、あるいはこれらの複合とする。なお、ここで挙げた点は位置だけを持ち、体積を持たないものとする。また形象の条件として媒体の有無や種類は問わない事とする。例えば物質が持つ形も形象だし、真空中の任意の領域も形象である。
形象パターン(形象P)
大雑把に言って形象の状態やその変化を形象パターンと呼ぶ事にする。厳密な形象パターンの定義は形象が空間的、及び時間的に作るパターンとする。例えば形象が空間に1つだけ存在するのも形象パターンだし、複数の形象が分布している場合も形象パターンである。また形象が静止している場合も、動き続けている場合も形象パターンである。また形象が発生、消滅、分裂、変形するのも形象パターンである。
ところで形象において、時間の流れを考えれば形象パターンだと言う事ができ、また形象パターンは時間の流れを考慮しなければ形象だと言う事が出来る。つまり両者は近い概念なのでこれらの用語を使う際には必ずしも厳密な区別を伴わない。
また、この論文では語尾にパターンが付く用語がこれ以外にも複数登場する。これらの用語は表現を簡潔にするため、パターンの部分をPとだけ書く場合がある。例えば形象パターンは形象Pと記す場合がある。
また、この論文では語尾にパターンが付く用語がこれ以外にも複数登場する。これらの用語は表現を簡潔にするため、パターンの部分をPとだけ書く場合がある。例えば形象パターンは形象Pと記す場合がある。
無形事象
ある事象が形象や形象パターン以外の存在であると解釈できる場合、その事象を無形事象と呼ぶ事にする。例えば力や質量やエネルギーはそれ自体は形象ではないので無形事象である。
現象形象仮説
ここで「全ての物理現象は形象パターンだけで構成されている」という仮説を提示する。そしてこの仮説を現象形象仮説と呼ぶ事にする。
この仮説は簡単に言うと次の様に肯定できる。まず物質や粒子の位置や形や動き等はそのまま形象パターンで表せる。そして力や質量やエネルギーや音や色や匂い等の無形事象も、それらと関わる物質や粒子の形象パターンを再現した場合に再現されるはずである。従って全ての物理現象は形象パターンだけで構成されている可能性がある。
この仮説は簡単に言うと次の様に肯定できる。まず物質や粒子の位置や形や動き等はそのまま形象パターンで表せる。そして力や質量やエネルギーや音や色や匂い等の無形事象も、それらと関わる物質や粒子の形象パターンを再現した場合に再現されるはずである。従って全ての物理現象は形象パターンだけで構成されている可能性がある。
現象形象仮説は理論と無関係に成立し得る
現象形象仮説は物理現象に関する仮説であって物理法則に関する仮説ではないので、理論的な話を一切無視した場合でも成立可能である。例えば物質が動いた時、なぜ動いたのか理由が分からない場合でもその時の物質の動きが形象パターンで表せるなら、その時の現象は形象パターンで構成されていると言える。
つまりこの世界にどの様な物理法則が存在しているかに関わらず確認可能な現象が形象パターンだけなら現象形象仮説は正しい可能性がある。
つまりこの世界にどの様な物理法則が存在しているかに関わらず確認可能な現象が形象パターンだけなら現象形象仮説は正しい可能性がある。
素粒子と力による現象形象仮説の説明
現在普及している科学的な考え方によると複雑な物理現象も分解していくと素粒子と力だけで構成されていると解釈できる。そして素粒子は仮に体積があれば立体領域の形象であり、体積がなければ点の形象に該当する。いずれにせよ素粒子は形象で表せる。そして力は素粒子を表す形象やその変化によってのみ存在を確認できる。言い換えれば力は形象パターンによってのみ存在を確認できる。これは特定の形象パターンを再現する事と力が実在する事の区別が付かない事を意味する。つまり力は特定の形象パターンに関する概念や理論であって現象とみなす必要がない可能性がある。従って物理現象は形象パターンだけで構成されている可能性がある。
なお、この時点で読者は素粒子が形象で表せる事と素粒子が実在する事は違うのではないかと思うかもしれない。これについては2章において「媒体の概念は形象パターンで作られる」という風に説明する。
現象形象仮説は反証可能か?
現象形象仮説を否定するには無形事象が理論ではなく現象として存在する事を証明しなくてはならない。
形象パターンをコピーする思考実験
現象形象仮説を検証するために次の様な思考実験をしてみよう。仮に世界を構成する全ての形象パターンをどこか別の世界にコピーできたとする。この時コピーするのは形象パターンだけで力や質量やエネルギー等の無形事象はコピーしないものとする。
そうすると無形事象をコピーしなかったにも関わらずコピー先の世界でも無形事象が再現される。なぜなら全ての形象パターンが同じ世界では力や質量やエネルギー等の無形事象も同じと見なす他ないからだ。例えばリンゴが落ちる様な形象パターンを再現した場合、その動きを我々が引力が働いていると解釈する。
この様に形象パターンだけを再現しただけであらゆる現象が同じ様に再現されるならば、物理現象が形象パターンだけで構成されている可能性がある事になる。
我々が観察している物理現象が全て幾何的な変動に過ぎないため、現象としては幾何的な変動=形象パターンだけが存在していると解釈する事ができる。
そうすると無形事象をコピーしなかったにも関わらずコピー先の世界でも無形事象が再現される。なぜなら全ての形象パターンが同じ世界では力や質量やエネルギー等の無形事象も同じと見なす他ないからだ。例えばリンゴが落ちる様な形象パターンを再現した場合、その動きを我々が引力が働いていると解釈する。
この様に形象パターンだけを再現しただけであらゆる現象が同じ様に再現されるならば、物理現象が形象パターンだけで構成されている可能性がある事になる。
我々が観察している物理現象が全て幾何的な変動に過ぎないため、現象としては幾何的な変動=形象パターンだけが存在していると解釈する事ができる。
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